会社の売り上げが順調に伸びているのに、社員をまとめられる人材が不足しているという会社は多いですね。
優秀な人材さえいれば、もっと会社を大きく広げていけるのに…。
そして「これからの時代に管理職は不要!」と言われるのは本当なのか?
どうする?人事!
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まとめられる人がいない!?
組織がまとまらない…
いうことを聞かない社員・・・
不平不満が溢れている・・・
会社の内部の事に労力を使っている場合ではないのに、全然組織がまとまらない。
こういった『組織をまとめる人材の不足』は、伸びている会社にこそ訪れる問題です。
嬉しいかな悲しいかな、サービス自体にはもっと需要があるのに、それを実現する力が不足しています。
そしてこの問題を解決しないと、膨らんだ売上を処理しきれずに社員が疲れを溜めたり不満が爆発したりする。
組織をまとめる人材の育成は、会社の成長過程で避けて通れない!
最近では全員が個人事業主のような契約をする“プロ集団”を目指す組織も増えてきました。
しかし、それでも力を合わせて利益を最大化していくにはたくさんの障壁が出てきます。
たった一人のカリスマ社長に、その他数百人がついて行くような図式は現実的ではないですね。
教育できる人に自分が育つ
このキーマンを育てる上で大切な考え方があります。
“まずは自分がそれ以上の人間に育つ”ということです。
「組織をまとめたい」と思っているということは、それなりに組織内で主体性を発揮すべきポジションにいるはずです。
そして「優秀な人材が欲しい」と思ったら、まずは自分がその優秀さを体現すること。
社長以上の人間は組織に留まらない。
教育出来る人・育成できる人がいない以上、組織はそれ以上広がると崩壊してしまいます。
その人材を育てるのは、一人から。
まずはその一人が“自分の力で育つ”必要があります。
ここを突破出来れば後は続々と人が育つ。
だけどその一人は誰も教えてくれる人がいないので、とても大変なのは言うまでもありません。
それは社長かもしれないし、社長の右腕かもしれない。
強い心で“組織を強くする・自分を変える”と決断できる人が出てくることが、まずは大切です。
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管理職・リーダーに必要なもの
では、どんな人を目指せばいいのか?
管理職やリーダーに必要とされるのは何でしょうか。
安定したモチベーション
まずは安定したモチベーションです。
決して、高い必要はないんです。
いつも一定の精神状態で、一定の仕事ができればそれでいい。
もしろその方が、“信頼される”んです。
ずっと高いモチベーションは維持するのが難しいでしょう。
それに、周囲の人がそれについてこれるかどうかは別の話です。
中立的な立場に立つことができ、幅広い価値観の人間たちの気持ちを理解できることが大切。
「絶対に会社と同じ想いでないといけない!」とか「気合いだ!気合いだ!」と言っていると社員は疲れてしまいます。
それで通用するのはせいぜい50人未満の会社。
モチベーションが低い社員の気持ちも理解できる、しかしそちらに流されることはない。
色んな社員を適材適所で上手く使うことが出来る。
そんなスタンスに立てる人が人をまとめられる人です。
自覚!自己理解の能力
能力的には何が必要なのかというと、『自己理解』の力ははとても大切です。
言葉の通り、自分の事をどれだけ理解できているかです。
自分の強み・弱みも分からないということは、何を部下に頼ればいいか分からないということ。
下手をすれば、“苦手なのに上司だから偉そうにしている”なんてことになりかねません。
それにそんな人が他の人の強みや弱みにとやかく言える立場ではありませんよね。
自分は他人から見たらどう映っているのかを分からないのも、人をまとめる立場としては致命的です。
今自分は偉そうになってはいないか?独りよがりになっていないか?卑屈になっていないか?
常に自分が周囲からどう見られているかを自覚することが大切です。
人をまとめるからには、人を理解する必要がある。
人を理解するには自分を理解できていないと始まらないんですよね。
自分を発見するほどに他人も発見する。
“違い”を知って受け入れていくのが社会人としての成長の一つでもあります。
『自分』から離れる覚悟
モチベーションを一定に、自分を理解し、客観的に見れる力が必要。
ある意味、『自分』という人間からいかに離れられるかが大切になってきます。
自分という人間は確かにあるし、子供のような性質も持ち合わせている。
しかし、いざ上司になったり多くの人の代表者になってしまった時、“周囲から求められるもの”が大きくなっていきます。
周囲から求められるものを重圧と感じ、受け止めきれずに自分から離れることができない人は、残念ながらつぶれてしまう。
自分の事しか考えられない人には出来ない。
総理大臣なんて、子供な自分を出していたらあっという間に世間に潰されてしまいますね。
大企業の社長だって、市長だって、普通程度の精神力では到底できません。
一企業の中のまとめ役だとしても、人に指示を出したり人の人生を左右する可能性があるのなら、必ず何かを求められます。
「相手の立場に立つ」
と、よく言います。
自分からどれだけ離れても平気か、どれだけ遠くにいる人の立場を理解することが出来るか。
それが大人の道とも言えるのではないでしょうか。
これからの時代にリーダーは不要?
さて、最近よく言われてるのではないかと思います。
『これからの時代にリーダーは必要ない!』
確かに、「管理職」という今までの概念は変えないといけないのではないかと思います。
全員営業のような、無駄のない人事配置を実現していきたいですよね。
しかし、「偉そうなやつは要らない」とか「指図されなくても出来る」と思ってしまうのは違います。
これはただ、自由にやりたい人の“頑張りたくない”気持ちの表れで、社会人としてはあまりに幼い考えに聞こえてしまいます。
社会的発達は遅れ、“取り残される人”を増やし、社会全体の生産性の低下に繋がります。
社会的発達を促す人の存在は必要。
これが社長やリーダー、管理職ではないかもしれない。
最近では「メンター」という言葉もよく使われるようになってきました。
もちろん、組織の中にいてくれれば重宝されるに違いありません。
『リーダーは不要だ』という考え自体が、今までの常識に囚われてしまっているのかもしれません。
概念を捨て、“大きな人間の集まり”の中にどんな人が必要か?という根本的で原始的な問題に向き合ってみるといいかもしれませんね。