君たちを忘れない

人事はミタ!おもろいこと

君たちを忘れない。~涙の新入社員研修~

またこのカテゴリーを増やしてしまう。

よく、「仕事のやりがいは何ですか?」と聞かれることがある。

そんな時私は、いつもこう答えていました。

「新入社員研修の最終日、研修の終わりを告げる瞬間です。」

 

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個性しかない新入社員

その年の新入社員は個性にあふれていた。

バリバリの体育会系でサッカーしかしてこなかったやつ。

体は細いけどいつも前向きなムードメーカー。

お父さんみたいな優しい貫禄を持つアニキ。

背が低いのにバスケットプレーヤーの女の子。

他にもキャラの濃い面々が。

 

今年は研修大変そうだ!

と、鼻息を荒くしていたのを覚えている。

 

彼らとは合説や説明会で出会い、長いと入社までに一年以上の付き合いになる。

毎年そうだが、新入社員への思い入れは本当に強い。

その年は、最終選考に寝坊して後日また最終選考を組んだ子なんかも内定していた。

よく内定を勝ち取ったものだ。ダメなものはダメだけど、採用担当としては嬉しいこと。

一人ひとり、本当に大切にしたい。立派な社会人に育ててあげたい。

そう思うと、研修を夜中まで考えていても苦にはならなかったものだ。

 

内定者研修も一通り終わり、いよいよ入社式がやってくる。

新入社員たちは緊張しているだろう。

しっかり迎え入れてあげないとな!

 

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涙の入社式

入社式はいつもある特別なことをする。

前日の夜まで、私たちは仕込みをしている。

新入社員もドキドキしちるかもしれないが、私たちもドキドキだ。

 

入社辞令を一人ひとり社長から受け取る。

私たちも感慨深い瞬間。

それから社長のことばや先輩からの言葉をもらい、最後に新入社員から気合の入った宣誓をする。

すべてが滞りなく終わった時に、会場の電気が落ちる。

私たちの出番だ。

 

このために朗読する人をお願いしてある。

私は音楽を担当。別の者が証明を担当。

朗読者にスポットが当たる。

読まれるのは、新入社員の親からの手紙だ。

 

新入社員に内緒で手紙を書いてもらっていた。

バレずにやるのは大変だったけど、彼らはほとんどが号泣。

私たちも感動と安堵。

 

泣いたあとの笑顔の集合写真は、とびきりいい表情で映っていた。

 

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限界ギリギリ合宿研修

感動の入社式もつかの間、私たちにはまだ大切な仕事がある。

彼らを現場配属までしっかりサポートしなければいけない。

 

新入社員研修。

 

入念に計画は立ててきた。

やれることは全て詰め込んだはず。

後は彼らがしっかりついてきてくれることを願う。

 

私が研修を組むときに意識することがいくつかある。

その中で特に新入社員研修で大切にしていることは、共通の体験を生むこと。

このために一番効果のある方法が、合宿だ。

 

しかも今回はおそらく、今までの研修で一番厳しい。

全員で限界を超える体験を組み込んでしまった・・・。

今こんなことをやるときっと時代遅れ。

しかし、この体験はきっと、全員が忘れることはないだろう。

 

その時がきた。

私は一切の甘えを切り捨てる。

彼らに何度も挑戦させて、そのたびに理不尽な不合格を出す。

 

納得がいかない表情の子、もう嫌だという表情の子。

疲れはどんどん溜まっていき、限界を迎えるころ、一人が切り出す。

「絶対、越えられるから・・・!!やろう!もっと、いけるって!」

おお・・・もうこちらも泣きそうになるのをグッと堪えて、彼らが殻を破る瞬間を待つ。

 

終わることがないかのように思えた研修にやっと合格が出たとき、彼らは今まで見たことのない表情で笑った。

これだ。

この表情が見たかった。

無邪気で素直でやりきった自信にあふれる顔。

 

無事、合宿のメニューは終了した。

この後はスパッと切り替えて、楽しむ!

男だけの秘密だが、風呂にみんなで入ったら他に誰もいなくて、子供のようにはしゃぎまくったことも全員が忘れないだろう。

 

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卒業の日

採用担当最大の、やりがいを感じる日。

採用担当最大の、寂しい日。

 

一人ひとりにメッセージを送り、最後に私から彼らへ感謝を伝える。

私に出会ってくれたこと。

この会社を選んでくれたこと。

研修についてきてくれたこと。

嫌なことを伝えてもしっかり受け止めてくれたこと。

 

明日から一緒にはいないけれど、頑張れよ。

 

そして、最後の挨拶が終わると、彼らの一人が立ち上がって言った。

「ちょっと待った!」

何かを下からごそごそ出してきた・・・

 

え?

 

あっという間に彼らは私の周りに詰め寄り、色んなものを渡してくれた。

タスキをかけられたり、花を渡されたり。

腰が痛いのを気遣ってストレッチポールをくれたり。

それから、皆が寄せ書きした色紙・・・。

 

もう、我慢する必要はない。

ボロボロ泣いた。

 

みんな、本当にありがとう。

こんな準備してくれてたなんて・・・。

そんな時間もなかっただろうに・・・。

 

こんなに嬉しいことは、本当にない。

仕事しててよかった。

採用をやっていてよかった。

みんなに出会えてよかった。

 

最高のやりがいをくれたみんなに、本当にありがとうを伝えたい。

 

まだ泣いているのに、集合写真を撮ってくれた。

後でその写真を見ると、みんなも泣きながらも本当に素の笑顔。

私自身も、本当に嬉しそうで。

とても温かい写真だった。

 

 

でも、みなさん忘れていませんか?

ここはおもしろネタのカテゴリーです。

 

 

ありますよ。オチ。

安心してください。

 

 

タスキって、自分からは見えないもんですね。

取らないと、分からないもんですね。

 

 

集合写真の私は、このタスキをかけて、嬉し泣きしていました。

 

たすき

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宮内 利亮

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