企業にとっては「採用」が悩み。
求職者にとっては「転職活動」が悩み。
どうして仕事を探す人と人を探す企業がこんなにあるのに、うまくマッチングがされないのか?
企業がもっと楽に人を採用するには、求職者がもっと選考通過率を上げるにはどうしたらいい?
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【仕事探し×人探し】マッチングされない理由
うわべの『即戦力』を求め過ぎる
今現在、コロナによって採用市場は落ち込んでいる。
しかし、もっと以前から“マッチングの問題”は存在していました。
職業選択が困難なことは社会問題となり、2020年に小学校のキャリア教育までが変わる事態に。
どうしてこんなにマッチングがされない世の中になってしまったんでしょうか?
実は問題は、企業側と求職者側両方に存在します。
企業は即戦力でないと採用できない。
求職者は人が足りない企業で必要なスキルを持ち合わせていない。
これ、考えてみれば当然なんです。
企業としては当然、ピンポイントですぐに使えるスキルを持った人が採用できるのがいいに決まっている。
しかし人不足の市場なのでスキルを持った人はあっという間に転職が決まります。
だから人が余っている業界から引っ張りたいが、その人材たちはスキルがない。
スキル持ち人材を採用しようと思えば、いつまでもレッドオーシャン。人材獲得競争に勝ち続けないといけない。
【仕事探し】自己理解不足
仕事探しをする求職者側は、自己理解不足が問題と言えます。
自分がどんな力を持っているのかを、上手く企業にアピールする力が弱い。
自己理解して、上辺のスキルのひとつ奥にあるスキルを見つける。
本当は持っている能力を表現できればマッチング率は大きく上がる!
転職活動や就職活動、仕事を選択するフェーズで一番求められるのは
「私は○○なんです!」と自信を持って自分を表現すること。
しかし、日本の教育では自分の学生生活での出来事をポートフォリオとして作ることがなかった。
(2020年から小学校でキャリアパスポートが始まりましたが)
自分を表現するのは苦手だと言っていいでしょう。
【人探し】一定条件下の実績を見ている
企業側の問題としては、過去の実績を重視しすぎる点です。
過去の実績は一定条件下の実績であり、自社でも発揮されるかは確実ではない。
もっと問題なのは、隠れた原石を取り逃してしまうことです、
実績だけ見ていると、自社なら活躍できるかもしれない人材を取り逃す。
実績が発揮されないのも、実績がないのも、リスクとしては一緒。
前職では上手くいっていたはずなのに、アレ!?ということはお互いにあるものです。
だったらその奥にあるポテンシャルに近いスキルで採用した方が、人材のパイ(母集団)が大きくなるんですね。
【採用】求めるターゲットの設定
実績がない人を採用可能にする
つまり、実績がない人を採用ターゲットに含めるということです。
実績がある人とない人がいたら、どうしても実績がある方が欲しいですよね。
しかし今の社会の構造では、それだけでは間に合わなくなるはずなんです。
これ以上発展しようと思えば、他業界から実績のない人を採用する必要がある。
そのためには、活躍の見込み幅を広げることです。
「実績はないけど、こういう人なら活躍できる可能性は高いはずだ」という考え。
“きっと活躍できる”という重いものでは人材の間口は広がりません。
“たぶん活躍できるんじゃないか”ぐらいに広げましょう。
コンピテンシーの掘り下げ
「コンピテンシー」は聞いたことがあるかもしれません。
成果につながる行動特性のことです。
自社で活躍している人に共通する行動特性を見つける。
- 「自分から先に挨拶をする」
- 「話す時に相槌をよく打ってくる」
- 「文化祭の実行委員に立候補した」
- 「サッカー少年だった」
- 「元バンドマン」
- 「オタク」
面接ですぐに判断できることでもいいし、過去にあった事実でもいいですね。
これならば、実績がなくとも自社での活躍に期待ができます。
「主体性がある」のような漠然とした能力では、結局判断するのが大変なのでお勧めしません。
求めるターゲット像は毎月修正するようなものではありませんから、一度はよ~く考えて設定してみましょう。
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【転職・就職活動】自己アピールの仕方
学生時代を含めた振り返り
逆に求職者側はというと、自分を表現する方でしたよね。
そのためには、一度は頑張って過去を振り返りましょう。
企業は頑張って活躍できる人物像を考える。
人材は頑張って過去を振り返り自分を表現する。
企業と人材が、今までより一段深い部分でマッチングする。
職務経歴書を作っても、振り返るのは仕事の経験だけです。
しかし、人は仕事の面だけが自分ではないですよね?
- どんなことで褒められたか
- どんな風に遊んできたか
- 行動面で他の人とどんな違いがあるか
- どんな勉強が得意だったか
- 何をするのが好きだったか
こんようなことを振り返っておいて『言語化』しておきましょう。
そして、企業から聞かれたらしっかり答えられるようにしておくんです。
人不足の企業の採用は選別ではなく、人材の可能性を探ってきます。
せっかく探ってくれるんですから、そこで示せるネタを用意しておかないとですね。
強みを掘り下げる
そして求職者(人材)側は、その行動的特徴をもう少し掘り下げて『強み』として表現できるようにしておきましょう。
端的に企業へ自分の強みを伝える時に使えるようにです。
「私の強みは○○です。なぜなら・・・」
行動特性は『なぜなら』の部分。
その裏には必ず強みがあり、企業が知りたいのは結局強みの方。
だから、行動特性と強みをセットで言語化しておくといいです。
企業に聞かれるまでもなくアピールできた方がいいですからね。
面接でいきなり聞かれても、行動特性と強みを繋げて考えたことがないと“面接官頼み”になります。
面接官が「あなたはこういう行動特性があるんだね。だったらきっとこういう強みがあるね。」と思ってくれればいい。
だけどそんな相手に頼るような面接をしていては、通過率は上がりません。
誰でもない自分のこと。
しっかり理解して、表現できる社会人になっていきたいですね。